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銭湯は夜に行くのがいいかなぁと思った出来事

散文
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子どもの頃からお風呂が大好き。

小学校の頃は、自宅にお風呂がなくて銭湯に行っていた。

近所の人たちも皆銭湯。

混んでる時間帯に子どもだけで入っていると、

あとから入ってきた近所のおばさんが、

soraちゃん、もう出るんでしょ。ここ使っていいよね。

と、洗い場の蛇口の場所を占拠してくる。

まだ子どものわたしは、もう少し入っていたかったけど、

おばさんに、そう言われてしまうと、良い子になって

どうぞ」と洗い場の蛇口を明け渡して出ていた。

先日、久しぶりに近所の銭湯に行った。

以前、住んでいた地域では夏になるとよく銭湯に行っていたが、

今の住居の近くの銭湯は初めてだった。

銭湯は15時半から始まる。

夜は混むかなと思って、16時頃に行った。

驚いたことに、おばあさんたちでいっぱいで、

洗い場の蛇口も空いてなくて、

くるりと見渡してやっと一つの空いてる蛇口をゲット。

まずは洗顔をしてから体を洗って湯船へ。

洗顔を始めたら、右隣のおばあさんに、

顔洗っているお湯がこっちに飛んできてるのよ。」と

注意を受けてしまった。

ラクーアのような温浴施設と違って、

洗い場のところに隣とのついたてがないので、

そのままお湯が跳ねて行ってたらしいのだ。

それは気遣いが足りておらずすぐさま謝った。

今度は左隣のおばあさんが文句を言ってきた。

右隣のおばあさんはやさしく言ってくれたのに、

左隣のおばあさんは、意地悪口調で言ってきたので、

少しカチッとなったけど、おとなしく謝った。

そしたら、その左隣のおばあさんのところに

お友達らしきおばあさんがきて、

背中を流し始めた。

その石鹸で洗ったあとの流しのお湯が

パシッパシッと私に跳ねてきた。

こんな近すぎる洗い場の蛇口で

跳ねないで洗うことが大変なのだ。

お互い様のことなのに、

意地悪口調で言ってきたおばあさんに

こっちにも跳ねてきてますよ。」と

言いたかったが、そこはガマンガマン。

銭湯でおばあさんと争うなんてことはしたくないからね。

右隣のおばあさんが先に出たので、

左隣のおばあさんと一つ間を開けられるので右隣の洗い場に移った。

その途端に、出たはずのおばあさんが戻ってきて、

頭を洗ったのか忘れたから洗いたい。」と言う。

私は「さっき洗っていましたよ。」と言ったが、

いつも洗ったか忘れて戻ってきて洗うのよ。」と言って、

場所を貸してくれという。

洗面器もイスも戻してしまったから

私の使っている洗面器とイスも貸してくれという。

もう一度、先程頭を洗っていたことを言ってあげたけど、

どうしても洗うと言うので、洗面器とイスを貸してあげた。

おばあさんは満足したようで、

ごめんなさいね、ありがとうね。」と出ていった。

私はおばあさんを見送って、

体を洗って湯船に浸かった。

左隣のおばあさんを見たら、

こちらをみながら、まだ体を洗っていた。

16時ころの銭湯は、おばあさんたちのオアシスなのだろう。

次に行くときは、夜にしようと決めて帰ってきた。


投稿者:sora

平日は派遣でフルタイム働き、還暦を迎えても若い頃と変わらずに、興味のあること知りたいことには貪欲に「楽しく生きる」を追求しています。

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